Lab Notebook
エコ・ファーメンテーション:砂漠で育む一杯の挑戦

砂漠の過酷な環境でビールを醸造する「砂漠醸造プロジェクト」が始動しました。昼夜の寒暖差が激しく、湿度は極端に低い――そんな条件下で酵母を活性化させるには、通常とは異なる技術や素材が必要です。研究チームは、乾燥に強い耐塩性酵母を育てるとともに、降雨量が極少な地域のオアシスで育つナツメヤシの糖分を利用。さらに、砂漠の風で飛来するミネラルを微量取り込むことで、独特のミネラル感を持つビールを目指しています。約1か月にわたる発酵試験の結果、通常のラガーとは異なるクリーンでドライな口当たりが確認され、研究者たちは「砂漠の過酷さが育む新種の味覚」に胸を膨らませています。